食品や製品の鮮度を守る「乾燥剤」。袋やパッケージの中に当たり前のように入っていますが、使い終わった後、正しく捨てていますか?
乾燥剤は種類によって分別方法が異なり、場合によっては発火の危険性や環境負荷の原因になることもあります。
この記事では、乾燥剤の捨て方に関するWEB上にある基本知識を、家庭で実践できる形でわかりやすくまとめてみました。
乾燥剤には主に3種類ある
乾燥剤の捨て方は、種類によって大きく異なります。まずはお手元の乾燥剤がどれに当たるかを確認しましょう。
| 種類 | 成分 | 主な用途 | 特徴 |
| シリカゲル | 二酸化ケイ素 | 食品・衣類・靴など | 安全性が高く再利用可能 |
| 石灰系(生石灰) | 酸化カルシウム | 海苔・せんべい等 | 水と反応して発熱するため注意が必要 |
| 塩化カルシウム系 | 塩化カルシウム | 除湿剤・除湿シート | 水分を吸うと液体化しやすい |
乾燥剤の捨て方:種類別に解説
◆ シリカゲルの捨て方
- 基本的に可燃ごみまたは不燃ごみとして出せます(自治体による)
- 中身を取り出す必要はなく、袋ごと処分可能
- 再利用も可能なので、乾燥機や電子レンジでの再生利用を検討するのもおすすめです。
また、シリカゲルは比較的無害な素材のため、家庭内での利用用途が広く、保管状態が良ければ何度でも使用可能です。靴の中やクローゼット内など、湿気の気になる場所にそのまま置いて活用することもできます。
◆ 石灰系乾燥剤(生石灰)の捨て方
- 水と反応すると高温になり発火する危険があります
- そのまま可燃ごみに出すと危険なので、以下のように処理しましょう:
- ビニール袋に乾燥剤を入れ、水を少量ずつ加えて完全に反応させる
- 冷ましてから可燃ごみとして処分
- ※処理中は換気をよくし、火気厳禁で行ってください
なお、石灰系乾燥剤は農業分野などでも用いられる素材と同じであるため、適切に処理すれば有害なものではありません。ただし、処理の際に水分と反応して強い発熱を起こすため、誤って生ゴミなど水分の多いゴミと混ぜて捨てると、ゴミ袋内での発火事故につながるおそれがあります。
◆ 塩化カルシウム系の捨て方
- 水分を吸うとドロドロの液体になるため、袋が破れている場合は注意
- 多くの自治体では中身を新聞紙などに吸わせてから可燃ごみに
- 容器タイプ(除湿剤など)の場合は、中身を出して分別が必要なケースも
また、塩化カルシウム系の乾燥剤は、特に梅雨時期などに人気の高い除湿剤に使われています。中身が液化するタイプの場合、回収時に袋が破れて液漏れを起こすと、家財道具やゴミ収集車内を汚損してしまうことがあります。こうした事態を避けるためにも、新聞紙で吸収させたり、ビニール袋を二重にするなどの工夫をすると安心です。
処分時の注意点まとめ
- ゴミの分別ルールは自治体ごとに異なるため、必ず自治体のHPで確認を
- 誤って子どもやペットが誤飲しないよう、手の届かない場所に保管
- 袋が破れて中身が出てしまっている場合は、新聞紙で包んでから処分
- 液体が漏れやすいタイプは袋を二重にして出すと安心
- 未使用品を捨てる際も、成分の確認を忘れずに行いましょう
乾燥剤は見た目こそ小さくても、扱い方を誤ると意外なトラブルを引き起こす可能性があります。正しい方法で安全に処理することで、家庭内の安心を守るとともに、環境への配慮にもつながります。
環境にやさしい選択肢も
最近では、土に還る素材を使用したエコ乾燥剤や、再生可能な乾燥剤も登場しています。環境負荷を減らす観点からも、乾燥剤の扱いを見直すことはこれからの時代に重要なテーマです。
特にシリカゲルタイプは、繰り返し加熱して再利用が可能なため、使い捨てずに何度も活用することでゴミの削減にもなります。また、乾燥剤を使わずに済む保存方法を工夫することも、環境負荷の軽減につながる一歩です。
まとめ
乾燥剤は見た目は似ていても、成分によって捨て方はまったく異なります。特に石灰系乾燥剤は処理を誤ると火災の危険もあるため、必ず正しい手順で処分しましょう。
そして、「ただ捨てる」だけでなく、再利用や環境への配慮といった視点を持つことで、家庭からできる小さなエコ活動にもつながります。
乾燥剤の正しい捨て方を知り、安全かつ賢く活用していきましょう。
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