コーヒーの味わいを決める要素のひとつに「豆の種類(品種)」があります。
同じ焙煎度でも、品種や産地が異なるだけで酸味・甘み・コク・香りのバランスが大きく変わるため、豆選びはコーヒーの楽しさの原点とも言えます。
この記事では、コーヒーの代表的な品種の特徴、原産国ごとの傾向、そして味の違いまでを詳しく解説します。
コーヒー豆は大きく分けて3種類の「原種」がある
1. アラビカ種(Coffea Arabica) – 世界中の高品質コーヒーの主流
生産量:約60〜70%(世界全体)
生育環境:標高1,000m以上の高地、冷涼な気候
味わい:香り高く、酸味と甘みのバランスが良い
備考:病害虫に弱く、繊細だが上品な風味が魅力
代表的なアラビカ品種:
品種名 | 特徴 |
---|---|
ティピカ | アラビカの原種。繊細な酸味とクリーンな後味 |
ブルボン | 甘みとまろやかさが特徴。ラテンアメリカで多く栽培される |
ゲイシャ(Geisha) | 華やかで紅茶のような香り。パナマやエチオピアで高値取引 |
SL28・SL34 | ケニアで開発。力強い酸味と果実感 |
カトゥーラ・カトゥアイ | 小粒で病害虫にやや強く、バランスの良い味。中南米で主流 |
2. ロブスタ種(Coffea Canephora) – 強い苦味とカフェイン含有量の高さが特徴
生産量:約30〜40%
生育環境:低地で高温多湿な地域。育てやすく収穫量が多い
味わい:苦味が強く、香りは控えめ。重厚なボディ感がある\
備考:エスプレッソブレンドやインスタントコーヒーのベースに使われる
主な生産国:ベトナム(世界第2位の生産国)、インドネシア、ウガンダなど
ロブスタ種は、病害虫に強く安価で安定した供給ができるため、商業用コーヒーで重宝されています。
3. リベリカ種(Coffea Liberica) – 個性派・レア品種
生産量:非常に少ない(全体の1%未満)
生育環境:高温多湿の低地、東南アジアやアフリカの一部で栽培
味わい:ユニークな香りと酸味。ウッディな香りやトロピカルな甘さを持つことも
備考:マレーシアやフィリピンでは家庭用や地元消費が中心
リベリカ種はクセが強い一方で、希少価値があり「コーヒー通」に人気が出つつあります。
品種による味の違いとは?
それぞれの品種には、育った環境や精製方法の違いによる「個性」があります。
以下は、代表的な品種を味覚チャート的に分類したイメージです。
品種 | 酸味 | 甘み | 苦味 | コク | 香りの特徴 |
---|---|---|---|---|---|
ティピカ | 中 | 高 | 低 | 中 | 柑橘系、透明感のある味 |
ブルボン | 低~中 | 高 | 中 | 高 | チョコレートやナッツの甘さ |
ゲイシャ | 高 | 中 | 低 | 中 | ジャスミン、紅茶、柑橘系の香り |
ロブスタ | 低 | 低 | 高 | 高 | 土っぽさ、木の香り |
リベリカ | 中 | 中 | 中 | 中 | 木、フルーツ、スパイス感 |
品種選びは「目的」や「飲み方」でも変わる
- 酸味や香りを楽しみたい人 → アラビカ種(ゲイシャ、ティピカ、SL28 など)
- ミルクと合わせる・重めが好きな人 → ロブスタや深煎りブルボン
- 個性派や希少な風味を楽しみたい人 → リベリカ、ナチュラル精製の豆
- 焙煎度(浅煎り〜深煎り)と組み合わせることで、さらに多様な味を楽しめます。
コーヒー豆の味を決めるのは“標高と気候”も関係している
コーヒー豆の品種ごとの味の違いは、育った環境=テロワール(気候・標高・土壌)によっても大きく左右されます。
特に標高は豆の密度や成熟速度に関係し、味に直接影響します。
高地で育った豆ほど「繊細で香り高い」
アラビカ種の多くは標高1,200m以上の高地で栽培されており、日中と夜の寒暖差によってゆっくりと成熟します。
この結果、豆の密度が高くなり、酸味や甘み、香りがしっかりと形成されるのです。
たとえば、
- エチオピア・ゲイシャ(1,800m〜)→ 華やかで柑橘系の香り
- グアテマラ・アンティグア(1,500m前後)→ チョコのような甘さとコク
- ケニア(1,600m〜)→ ベリー系の酸味と濃厚な果実感
といった特徴は、こうした標高や気候に深く由来しています。
低地で育つ豆はロブスタに代表される“力強さ”
逆に、標高の低い熱帯地域ではロブスタ種が主流です。
高温多湿で成長が早く、病害虫にも強いため安定供給が可能ですが、風味はやや粗く、苦味や重さが目立つ傾向があります。
このように、「どんな土地で育った豆なのか?」という視点を持つことで、コーヒー豆の個性をより深く理解し楽しむことができます。
豆の種類と袋選びの関係も重要
品種によって酸化の早さや香りの強さが異なるため、パッケージの選定にも気をつけたいポイントがあります。
- ゲイシャやティピカなど香りが命の豆 → バルブ付きアルミ袋+ジップ付きタイプ
- ロブスタや深煎り系ブレンド → クラフト素材で重厚感を演出
- 希少品種・ギフト用 → スタンドパック+タグ・リボンで特別感を
まとめ|コーヒー豆の「種類」を知ると、選び方も変わる
コーヒー豆の「種類(品種)」は、コーヒーの味わいや香り、そして袋選びにも直結する重要な要素です。
アラビカ・ロブスタ・リベリカという大分類に加え、それぞれの代表品種の特徴や相性の良い包装方法まで知っておくことで、豆の魅力をより深く味わうことができます。
「どんな味が好きか」「誰に届けたいか」「どんな風に包むか」を意識して、あなたにぴったりのコーヒー豆と包装を選んでみてください。
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